ブックタイトル未来へ伝えたい阿武の昔ばなし

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概要

未来へ伝えたい阿武の昔ばなし

御山神社の経塚ともできなくなり、横たわっているのがやっとになり高い熱ねつが出て痛いたみが全身を襲おそい、歩くことも食べるこいた阿あ武ぶの大たい夫ふは、重い病気にかかってしまいました。ところが、長年の悪あく行ぎょがうたたったのか、やがて年とし老お嫌きらっていましたが、じっとがまんしていました。にしていました。まわりの人々は皆みな、阿あ武ぶの大たい夫ふを恐おそれ、出て行け」と冷つめたく言って追い出したりと、好き勝手に入らない家来には「お前はもうここに来なくてよい、で作らせるのじゃ」と無む理りなぜいたくばかり言い、気山のうまい物をそろえて出せ」「私わたのし着物は、最さい高こうの絹きぬまいっぱいに暮くらしていました。「食事には良よい酒と海昔々、大金持ちの阿あ武ぶの大たい夫ふは、権けん力りょをく奮ふるってわがま御お山やま神じん社じゃの経きょう塚づかタイムカプセルふしぎな力を伝つえたるんげきょう、なむみょうほうれんげきょう…」すると、て、法ほ華け経きょうを熱ねっ心しんに唱となえました。「なむみょうほうれて来ました。彼かれは阿あ武ぶの大たい夫ふの遺い体たいの側そばに座すわると一礼しそこへどこからか、ひとりの見知らぬお坊ぼうさんがやっとしていました。の闘たたいかを目の当たりにした家来たちは、しばらくぼーっいた阿あ武ぶの大たい夫ふは、とうとう死んでしまいました。病やまといて回かい復ふくを祈いのらせましたが、効こう果かは見られず、苦しみぬたり、呪じゅ文もんを唱となえさせたり、ありとあらゆる手を使っのお坊ぼうさんや祈き祷とう師しを呼よび寄よせました。お経きょをう読ませあちこちから何人もい」と家来に命じ、らかかかってもよでくれ、金ならいくしてくれる者を呼よん夫ふは「この病気を治なおぱいになった阿あ武ぶの大たいました。不ふ安あんでいっ104