ブックタイトル未来へ伝えたい阿武の昔ばなし
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未来へ伝えたい阿武の昔ばなし
「ついておいで。わしがわらびがようけある所を教えてあげるでの」おじいさんはそう言うと、先に立ってどんどん歩いていきます。人々はおっかなびっくり、あとをついていくと、山の尾お根ねを越こえたあたりで、おじいさんは「さあ、ここで採とりたいだけ採とったらええ」と杖つえであたりを指しました。見るとおいしそうなわらびが一面に生えています。人々は大おお喜よろこびで口々にお礼を言いました。その後も人々はたびたびおじいさんに出会い、おじいさんの教えるとおりについていくと、必かならずたくさんのわらびを採とることができたそうです。そのうちに「あれは神様じゃ。きっと伊い勢せの皇こう太たい神じんぐう宮の神様のおつかいに違ちがいない。お宮を建たてておまつりしよう」ということになりました。お宮を建たてると言っても高い山の中ちゅうふく腹です。10