ブックタイトル未来へ伝えたい阿武の昔ばなし
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未来へ伝えたい阿武の昔ばなし
大急ぎでふとんの中にもぐりこんだものです。お母さんはそばで話して聞かせてくれました。「あたまが一いっ斗と樽だる(直ちょっけい径三十センチメートル、高さ三十センチメートルくらいの樽たる)ほどもある大きな大きな大おろち蛇がおつかいの役で、椎しい森もり様さまのほこらから鹿か島しまの神様のところへ海を渡わたっていくんじゃ。親の言うことを聞かん子どもや、お行ぎょう儀ぎの悪い子どもを見つけたらさらっていって、椎しい森もり様さまの沼ぬまに沈しずめてしまうんじゃ。大おろち蛇の目は橙だいだい色いろに光っちょって、口から火を噴ふくんて」五、六歳さいから小学校二年生の頃ころまではこわいながらも目を丸くしてお母さんの話を聞きました。お母さんはとてもじょうずに話すので、ほんとうのことのように思えました。13