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概要

未来へ伝えたい阿武の昔ばなし

深田の埋もれ木植えつけました。刈かり取りの時には「がんじき」といの植えつけには長い竹たけ竿ざおを浮うかし、その竹たけ竿ざおを踏ふんでりながら、こぐようにして鍬くわで打ちおこしました。苗なえために牛は使えませんから、お百ひゃく姓しょうさんが腰こしまでつか冬のあいだから田んぼ作りに取りかかりました。耕たがすやんの苦く労ろうは大たい変へんなもので、沼ぬま地ちですから、お百ひゃく姓しょうさしまいました。なって、一面沼ぬま地ちになって水の流れ出る場所がなくの地は火山の噴ふん火かによって昔々のもっと昔、宇う生ぶ賀か深ふか田だの埋うもれ木ぎ〈宇う生ぶ賀かの七なな不ふ思し議ぎ〉東とう大だい寺じ再さい建けんの名な残ごり!?〔参考資料『福賀村郷土誌』〕現げん在ざいは国こく営えい事業によってほ場整せい備びされています。たとも言われています。の時の切り株かぶや根が残のこっていて、これが埋うもれ木になっ井いまで運び出し、船に積つんで送り出したそうです。こ切り倒たおし、沼ぬまに入れて荒あら木き取どりをしたあとで奈な古ご・大おお宇う生ぶ賀かにやって来ました。宇う生ぶ賀かにあった大きな木をいうお坊ぼう様さまが東とう大だい寺じ再さい建けんのための木もく材ざいを集めるために文ぶん治じ年間(一一八五~一一八九)、俊しゅん乗じょう房ぼう重ちょう源げん上しょう人にんとこの埋うもれ木についてこんな言い伝つたえがあります。今でもあちこちから掘ほり出されています。長さ四、五メートル、直ちょっ径けい一、二メートルもあるものが出していました。この古木の根を「埋うもれ木」といい、根がたくさんあり、耕こう作さくの妨さまげたになるので折おり々おりに掘ほりこの底そこの知れない沼ぬま田たの中に、桧ひの、き杉すぎなどの古木のした。刈かり取った稲いねはそりに積つんで運び出しました。う履はきもの物をこしらえ、これをはいて泥どろの中で稲いねを刈かりま53